大根の皮はゴミじゃない。一晩で出来る簡単ハリハリ漬け

棄てたらゴミ、使えば食材

前回のブログは食材を大事にしようというブログ。
食材は捨てるまでは「食材」、棄てたら「ゴミ」になる→棄てたらゴミ、使えば食材。和食の大切なココロ
つまりゴミかどうかは自分で決めるのだ。何でもかんでもゴミ箱に棄ててませんか?
特に大根の皮。良く棄てるの代名詞。剥いてポイって。そんなあなたは食材をゴミに変えてしまうダメ料理人。
むしろ大根の皮にしか出来ないレシピもあるのです。大根の身の方では出来ないレシピがあるのです。
いつも棄ててるゴミが食材に変わるなら、こんな素敵なことはない。
今日のゴミ箱に大根の皮があるご家庭はこの先を読み進めてみてください。あなたはダメ料理人?あなたの奥さん・お母さんはダメ料理人かな?
それではどうぞ。

反響のツイート

最近、料理についてTwitterでツイートするようにしている。
これはどのような事に世間は興味があるのかを探るため。料理の世界にずっと身を置いていると、どうしても「プロ」の目線になってしまう。プロの世界で普通な事が必ずしも世間の普通とは限らない。そこにスポットを当てれば、一般の方にウケるような料理が出来るような気がしているのです。
そして最近、大きな反響があったツイートがこちら。

まぁ、もっとフォロワーが沢山いる方からすれば反響の多いツイートの数字ではないのでしょうが、いつもの僕のツイートからすれば大反響のツイート。
それで気づいたことは、”ご家庭でも使える知識に反響がある”ということ。「魚市場での仕入れ方」よりも「スーパーでの刺身の見分け方」の方が役立つ人が多いということだろう。
ご家庭では大根の皮は「棄てるもの」だと思います。そして多くの調理場でも「棄てるもの」であるのは事実。しかしながら「食材になる」というのもまぎれもない事実なのです。ご家庭で使う大根の量はせいぜい1本ぐらいでしょうが、旅館で使う大根の量は半端じゃないほど多いです。はなぶさ旅館ほどの規模の旅館でも週に30本は仕入れます。30本分の皮を「ゴミ」にするか「食材」にするかは大きな違い。特に原価率にシビアな旅館では棄てる部分が少なければ少ないほど良いこと。料理人には試行錯誤が求められます。
つまり棄てるという決断を下してしまう料理人は知恵が足りない。言い換えるとバカ。a.k.a.BAKA!絞りましょう!知恵を絞りましょう!

大根の皮で作る「はりはり漬け」

はなぶさ旅館では大根の皮は基本的に「はりはり漬け」にします。
剥いた大根の皮を水に漬けておきパリッとさせます。皮に付いている髭を取り除き千切りにします。
濃口醤油1:酢1の割合の汁に一晩漬けて、翌日によく汁を絞ります。(汁は取っておきます。2回は使えますので)
絞った大根にごま油をほんの少し入れたら出来上がりです。
コツはよく汁を絞ること。べちゃべちゃだと漬物らしさが半減しますので。
このレシピは大根の皮でしかできないレシピです。身の方でやると歯ごたえが少なく物足りませんので。
僕のTwitterを見て早速やってくれた方も

やっぱり簡単だとご家庭ですぐに出来ますからね。しかも棄てるものときたら尚更。お役に立てて良かったです。
ちなみに蕪の皮でも出来ますし、人参の身の方でも出来ます。(同じ割で大丈夫です)
しかもこの漬物の素晴らしいところは「腐りにくい」ということ。お酢が入っているので腐敗しづらいのです。
あ、あと山葵の茎の部分を漬けても最高です。
この山葵の漬物をシャリで巻いた山葵海苔巻きも最高です。
もう漬物をスーパーで買う時代は終わったのかもしれません。
大根1本買ったら、根っこに近い部分は煮物に、先の部分は大根おろしに、葉の部分はあしらいか当座煮に、皮は漬物に。
ほら?棄てる部分なんて無いんですよ。
お試しあれ!
ちなみに大根の皮から作る切り干し大根のレシピもあるので、また記事にしますね。もったいないレシピどんどん上げていきますね。