目次
年の瀬
激動の2020年が終わる。
- 入籍
- 新型ウイルス蔓延
- オリンピック中止
- 結婚式の延期
- 1ヶ月の営業自粛
- GoToトラベル
恐らく、一生忘れられない年になったと思います。
今にも2020年を振り返りそうな文章になりそうですが、35歳おっさんの”一年の振り返り”なんて誰も読みたく無いでしょう。
ですので、「今年食べて感動した料理」でも振り返ろうかと。
コロナコロナで全然出かけられなかったな…とか思ってましたが、蓋を開けてみればいつも通り色んなところで美味しいもの食べてましたわ。
個人的なルールとしては「5つに絞る」って事だけです。
ランキングとかではありません。どれもメッチャ美味かったっす。
１、パレスホテル東京の朝食
今年5月挙げる予定だった結婚式。緊急事態宣言などの情勢不安があり延期に。
その後、招待客を半分に減らして8月に開催しました。
場所は名門「パレスホテル東京」。
「へぇ〜チャペル可愛いね〜」なんて軽い気持ちで決めた結婚式場でしたが、ビックリするほど高級なホテルだったのです。
- ルームチャージ7万円から
- 結婚式の見積もりも目が飛び出るほど
- 一階にあるお食事処は外国人とセレブらしき人ばかり
と言った感じに。
8月の結婚式当日、11時からの式でしたが朝早くから準備するらしく7時20分にはロビー集合とのこと。
6時半過ぎにルームサービスにて朝食の準備をしていただきました。
- 焼き立てのパレスで作っているというパン
- サラダのクオリティの高さ
- ドレッシングの味
- 蜂蜜やジャムのレベル
- 熱々のジャーマンポテト
- フワフワのオムレツ
などなど。
いや、マジで記憶に残るほど美味しかった。
「今年食べたもので何が美味しかった？」と聞かれて最初に浮かんだ料理がコレ。
“朝食だけでこれだけの感動を提供できる”という事実に、心から驚きました。
パンに付ける蜂蜜一つとってもレベルが違っていて、細部に到るまでの圧倒的クオリティ。
ルームサービスってほとんど受けたことが無かったのですが、熱いものは本当に熱く提供され、冷たいものは冷たいままに。
正直、”どうやってオペレーション組んでるんだろ？”と結婚式当日なのに仕事目線が抜けませんでした。
プランナーからは「当日は食べすぎるとドレスやスーツがキツくなりますので…」と言われていましたが、貧乏性の僕ら夫婦は2人して食事が止まらず。
「これを残すくらいならちょっとメイクミスっても良い！」と、ガツガツ食らいつく新婚夫婦。
そんな思い出まで「美味しい」ということで。
２、城崎温泉で食べたもの（小代の但馬牛ハンバーグも）
地元が沼津なのに、何故か隠岐島へ移住してゲストハウス「佃屋」をオープンさせた大学時代の後輩が、「はなさん、城崎温泉最高っすよ」と何度も誘ってくれていました。
「よし！GoTo使って行ってやる！」と伊豆から車で7時間かけて向かった9月上旬。
いや、城崎温泉最高でした。
- 温泉
- 旅情
- 観光地
などはもちろん良かったのですが、なんと言っても「食べるものが旨い」。
削りたく無いお店ばかりでしたので、サクッとご紹介…しようと思ったけど結構沢山になっちゃった…。
「OFF Kinosaki」
旅の目的地でした。
自然派のワイン「ヴァン・ナチュール」を提供するお店で、僕の知り合いの方全員が「美味しい」と言っているお店。
とにかく何を食べてもオシャレで美味しい。
ナチュールを何本空けたんでしょう？
全然写真が無いのは、それだけ楽しい宴だったということ。
近くにあったらランチとか行きたい。…ってか入り浸ると思う。
「terme」
城崎温泉街の奥の方にある、コチラもオシャレなビストロ。
丹羽ワイナリーの「てぐみ」というヴァンナチュールのスパークリングに感動。
どの部分に感動したかって？
そのコスパですわ。
ナチュールで泡で1500円くらいって言ってたので、ビビりましたわ。めっちゃ旨いし、バランス良いし。
桃とチーズとオリーブオイルの和え物とのマリアージュも完璧でしたとさ。
「八塩」
友人からランチで紹介された和食のお店。
心から美味しい料理で、何よりも丁寧でこだわりのある仕事ぶりが凄かったです。
4000円のランチコースでしたが、心が豊かになりましたわ。
- はたはたの土瓶蒸し
- 新鮮な日本海のお刺身
- 前菜の焼き茄子の摺流し
- 締めの手打ちの蕎麦
- デザートの自家製ところてん
など全てに感動しましたが、一番はサザエのエスカルゴ風。
驚くほど美味しかったです。また食べたい…。
「とみや」
とにかく蟹味噌と但馬牛メンチカツが美味しかった。
メンチカツはまさかのお代わり。
おじさんが一人で切り盛りしている何だか懐かしいお店で、近くにあったらボトルキープしちゃうであろうお店。
「山の駅Shakunage」
但馬玄（たじまぐろ）というお肉を使ったハンバーグが、衝撃的な美味しさだったお店。
お肉の味がしっかりと感じられて、「何じゃこのハンバーグは…」とびっくらこきました。
友人が営むお店で、何と結婚祝いのハンバーガーまでいただいてしまいました。
最高のハンバーグ・ハンバーグカレー・ハンバーガーを、１食で食べるという幸せな物語。
ここに住みたい。
３、香川のうどん
結婚式の前撮りを撮影してもらいに、カメラマンの友人がいる香川に行ったのが2月上旬。
まだこの時期は、飛行機に乗ることも全然普通だった時ですね。
僕ら食いしん坊夫婦の頭の中は、
「うどん ＞ 前撮り」
と言った感じ。
高松空港に降り立った瞬間から、「う・ど・ん！う・ど・ん！」と連呼。
結局、6時間で５軒のうどん屋にGO。
2泊3日でうどんを何食食べただろうか…。
どのお店もそれぞれの特徴があって最高に美味しいです。
美味しすぎて、お店は絞れません。。
４、薫製生クリーム
2020年1月上旬に一人で伺った渋谷の一つ星フレンチ「レザンファンギャテ」
”テリーヌ”が有名なお店で、とても勉強になりました。
その時に食べたものをまとめたものは、僕のnoteにまとめてありますので良ければ」
（note→レザンファンギャテ（渋谷猿川町） 一つ星フレンチ）
特に驚いたのが、”薫製の生クリーム”。
テリーヌに添えられていたのですが、食べた瞬間に「あっ！なにコレ、旨い！」と。
図々しくも作り方をシェフにちょろっと伺って、実際に自分でも作ってみました。
「これは刺身に合うのでは？」と思い、平目の薄造りに合わせてワイン会で提供してみたところ大好評。
生クリームって薫製に出来るんだ、と勉強になった一品でした。
５、ハッピーシュガーの「無花果タルト」
新潟県の村上市にある「ハッピーシュガー」。
僕は無花果が大好きなので、SNSに流れてきた「無花果のタルト」と見た時に「食べたいぃぃ！！って強烈に思ってお取り寄せ。
いやね、冷凍で来てるのに完成度が高くて驚きました。
その辺の冷蔵で販売しているタルトなんかよりも遥に美味しいんです。
あまりの美味しさに、レーズンチーズクッキーやガレットでロワなども購入。
夫婦揃って、ハッピーシュガーファンになってまいましたとさ。
（ハッピーシュガーのネットショップはこちらから）←マジでオススメっす！
番外編「裏山の筍」
毎年、旧館の裏山で採っている筍。
今年も4月から山ほど収穫したのですが、新型コロ助のせいで4・5・6月は壊滅的な予約状況でした。
とっても美味しい筍で、お客様にもいつも喜ばれるのですが、今年は採っても採っても提供するお客様がいませんでした。
せめても…と思い、ネットショップで筍料理を販売したところ、本当に多くの方からご注文いただきました。
この感謝の気持ちは一生忘れないと思う。
実際、明日への希望も見えないほど辛かった4月5月。
お送りしたネットショップの料理を食べて
- 「美味しかったよ」
- 「また再販してね」
- 「がんばってね」
- 「応援してるから」
と、本当に沢山の温かい言葉をいただきました。
“旅館というオモチャ箱を使って、関わる人を豊かにしたい”と常に思って仕事をしていましたが、お客様から僕の方が励まされました。
それを機に、「ネットショップを通じてもっともっと豊かになってもらおう！」って決めたんです。
だから、毎月新商品をいくつも販売し始めたし、様々なコンテンツを含んだ定期便「サブスク便」も始めた。
「美味しい」を通し、色々な感情が湧いた一年でした。
良いお年を
さて、来年はどんな「美味しい」に出会えるかな？
「インプットの量はアウトプットの質に変わる」
料理人は、常に美味しいもの・新しいもの・斬新なものを求め続ける必要がある。
自分で初めて食べてみて、体験してみてこそ、新しいものを生み出せると信じてます。
僕が美味しいものを食べることによって、旅館の料理がアップデートされる。
そういう言い訳をしながら、来年も色々と食べ歩いてみましょうか。
いつになったら痩せられるのでしょうか？
本年もお世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。
良いお年を。