料理は「作る人×出す人」
旅館の板前さんの顔を見た事はありますか?
多くの人の答えはノーでしょう。
何故なら、大部分の旅館はクローズキッチンであるから。
- どんな人が作っているか
- 何人調理場がいるのか
- どんな年代の方が作った料理なのか
旅館では全然分かりません。
献立に「調理長 〇〇」という名前を見て、想像するくらいでしょう。
これは問題ではないのかな?
だから、3年前から僕は積極的にお客様の前に出るようにしました。
富嶽はなぶさのスタンダードコース「伊豆会席」では、メインの料理は「A5和牛静岡そだちの炙り寿司」。お客様の目の前で調理人がお肉を炙るというもの。
これが非常に評判が良いのです。
静岡そだちの炙り寿司! ハナちょっと緊張気味か❓
娘は初めて食べて感動! おかわり要求⁉️ #富嶽はなぶさ pic.twitter.com/kVFjOMHySV— 嵩井徹 ☆伊豆の国市バイク自転車販売 富岡輪店 ビール好き (@toooruchans) 2019年6月29日
お客様の前に行くだけで、「ほら!板前さん来てくれたよ!」とか言われるのですから。
イタリアンとかなら普通ですよね。オープンキッチンなら尚更に。
しかしながら、旅館は”板前がお客様の前に出る”だけで強みになる。
基本的に、僕は接客が好きなので出来るだけ出るようにはしているのですが、それでも板前のサービスには限界はあります。
朝・昼・晩 と、三食の仕込みや盛り付けがあり、旅館の板前の仕事量は想像以上に多い。
だからこそサービスの力が大切なのです。
僕ら「作る人」から「出す人」へ、想いを伝えておかないとお客様には伝わらない。
という訳で、先日サービスの方に向けて試食会を行いました。
やってみた感想は・・・めっちゃ良かった。
何故こんなにシンプルで大切な事を今までやってこなかったのか・・と、猛反省した次第です。
試食会
- サービススタッフ
- フロントスタッフ
に対して、メインのコース「伊豆会席」の試食会を行なったのは6月後半。
富嶽はなぶさへ移転して、スタッフが増えた事で情報共有をするという狙いで。
昔からのスタッフも、実際にコースを食べた事がある人はいませんでした。
お客様に、食べた事もない料理を提供する・・ダメですね。
- 量
- 内容
- 食材
- 原産地
- 作り方
など、様々な質問が飛んできたし、僕もこんな想いで作っているという事を伝えた。
料理人は”料理を作って終わり”ではないし、サービスは”料理を出して終わり”ではない。
「料理を通してお客様に満足してもらう」というのが、本来の目的である。
- 作り手
- 運び手
- サービス
を経由してお客様のもとに提供されるのだから、全員が同じように情報を共有して、同じ様に想いを伝えていかなければいけないなぁと。
だから、試食会って本当に大切なんだと改めて。
やってみて、色々な部分が改善されたし、料理の問題点・サービスの方法も共有できた。
僕らは料理をアップデートし続けなければならないし、サービスは更に満足してもらう為に向上しなければならない。
本当に、試食会をやって良かったと。
引き続き続けます。料理を最大限に楽しんでもらえる様に。
富嶽はなぶさにご予約の際は、伊豆会席がオススメです→富嶽はなぶさ公式HP予約サイト(ベストレート保証)
本日は接客の従業員さんの試食会でした。#富嶽はなぶさ のスタンダードコース #伊豆会席 を皆さんに食べてもらいました。
やっぱ試食会とかって大事ね。作り手の想いを知ってもらって、お客様に伝えてもらう。こんなシンプルで大切な事を何で今までやってこなかったのか…。また定期的にやろう。 pic.twitter.com/ZRp8GRbwMf— 「はな」富嶽はなぶさ6月23日Open 三代目 花房光宏 (@hanabusamitsu) 2019年6月30日