【プロが教える】ティラミスの簡単じゃない作り方

憧れの職業

「パティシエになりたい」・・と一度思った事がある。

栄養士の専門学校時代、ケーキ作りを勉強してその時に。

ケーキとかお菓子とか作った人なら分かってくれる感情だと思いますが、やってみるとすごく面白いんですよねお菓子作りって。

でも、よく考えると僕は根本的に甘いものが苦手。専門学校の授業で作ったホールのショートケーキも、「絶対に食べないから」と友人に丸ごと上げてしまったくらいに。

「甘いもの苦手なパティシエなんていなくね?先端恐怖症の人間が剣1道やるようなもんじゃね?」と、「パティシエになりたい」と思った30分後には気持ちは180度変わっていた23歳の秋口。僕も若かったですね。

別に後悔もしていないし、今だに甘いものをそんなに食べない事を考えると賢明な判断だったのかなと。

そして無事に板前として10年ほど働きましたが、プロとして僕には自覚しているウィークポイントがあります。

「甘味・デザート」です。

煮物・焼き物・刺身・揚げ物・冷やし物・・などなど、様々な和食の技法を勉強して実践してきましたが、デザートについてはほぼ全くやってきませんでした。甘いの苦手なもので・・ええ。

「ちょっとでもやっておけば良かった」と言うのが正直な今の気持ちですが、もう後悔しても仕方ないので今からお勉強する事に。

7月から富嶽はなぶさに入社してくれたフレンチシェフ・高場さんに、「ティラミス」を習いました。

「簡単ですよ」と言うその言葉は見事に裏切られる事になるのですが、それでも完成したティラミスを食べて納得。やっぱプロはレベルが違う・・と。

今回のブログは、プロが作るティラミスのレシピと、ティラミスの衝撃的な旨さを伝えるブログです。

自分へのレシピの備忘録的な感じもありますが、ご家庭でチャレンジしても◎

(富嶽はなぶさのご予約はコチラから→富嶽はなぶさ公式HP予約ページ「ベストレート保証」

友人のサプライズデザートプレート

先日、友人が香川県からわざわざ伊豆長岡温泉・富嶽はなぶさへご来館してくれました。結婚10周年のお祝い旅行に。

普段ならお祝いに「お刺身の皿盛り」をご用意するのですが、今回は奥様のお腹には赤ちゃんが。

  • 生物はやめた方が良い
  • 料理は少なめで

この条件でお祝いするには「デザートプレート」しかないでしょ!って事でデザートプレートをご用意しました。

デザートプレートのブログはコチラから【富嶽はなぶさ公式ブログ】デザートプレートに想いを込めて

「プレートに何かデザートを」と話し合い、フレンチシェフから自家製ティラミスを教えてもらう流れに。

「簡単に作れますから」と言う言葉を信じて・・・

ティラミスの簡単ではない作り方

先に言っておきますが、シェフから教えてもらったレシピは簡単ではありません。むしろ難しいです。

様々な部分に、いわゆる「ポイント」が散りばめられていて、そしてそのポイント一つ一つが結構重要というね・・。どこが簡単なんだい?高場さん?って感じ。チャレンジする勇者求ム!

【ティラミスレシピ】

<生地>

  • 薄力粉65g
  • グラニュー糖75g
  • ココアパウダー10g
  • 卵黄3
  • 卵白3

<クリーム>

  • ゼラチン1
  • 卵黄3
  • グラニュー糖100g
  • 30cc
  • 生クリーム200g
  • マスカルポーネチーズ150g

【生地 作り方】

薄力粉とココアパウダーを合わせる手で裏ごし

卵白をホイッパーにてメレンゲにし、グラニュー糖を3回に分けてメレンゲに入れる。その後、卵黄も入れて粉と合わせる。

*グルテンが出ないように粉を入れてからはゴムベラで合わせる

絞りにて棒状に繋げて天板に流す。なるべく平たく。

オーブンにて190度で10分焼く。

【クリーム 作り方】

グラニュー糖を水で溶かしたものを火で沸かしておく。鍋から水分を掴み取り、氷水に浸けて丸く取れるくらいまで固まる濃度まで火にかける。

ある程度ホイッパーで溶いておいた卵黄に、上記のものを温かいまま少しづつ混ぜる(ホイッパーにてよく)

湯煎にて溶かしていたゼラチンをそこに入れ混ぜる。温かいうちに。

マスカルポーネを入れる

生クリームをホイップしておいて合わせる

冷蔵庫で少し固める

【ティラミスの流し方

バットに生地を敷く

温めたブラックコーヒーを生地にベシャベシャになるように塗る。もう圧倒的にシャバシャバに。

クリームを生地の上に乗せて伸ばす

一度冷蔵庫にて冷まし、上記の工程をもう一度。

冷蔵庫にて固めて完成。冷蔵庫にて、1週間くらいは日持ちします。

自分が想像するより、10倍くらい美味しいティラミスでした。甘さは控えめでビターなティラミス。

レシピを文章にすると「いけるかも?」って思いますが、実際にもう一度やってみると「あれ?次は何するんだっけ?」となります。

簡単じゃないから美味しく、美味しいから簡単じゃない

プロって凄いなぁと改めて思いました。自分もプロだけど・・。プロの仕事は一つ一つに理由があります。そんなポイントを全て押さえているから、家庭では真似できない”美味しいもの”が出来上がるのだなぁと改めて。

昔、親方から「仕事って簡単じゃねーんだよ!」とスゲー怒られましたが、ようやくその意味を少し理解できた気がします。

  • 「簡単じゃないけど美味しい」
  • 「美味しいから簡単じゃない」

料理は深い

”レンジでできるお手軽簡単レシピ”みたいなのが流行ってますが、あれはご家庭用。プロはお手軽なレシピをやっていたらお金もらえませんもんね。

しかし、ティラミスって面白いですね。出来立てはクリームがフワフワして「生ティラミス」みたいな感じなのに、冷蔵庫で何日かするといわゆる普通のティラミスになるんです。どちらも美味しいので、一度に2度楽しめる。

色々な力が合わさって、調理場もより良くなっていっています。旅館のスタンダードメニューになれるかは分かりませんが、連泊のお客様とかご常連様とかイベントとかで出していけたら良いかなと!お楽しみに!

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