フグの旬は、11月~2月頃まで
河豚がおいしい季節です。
- ひれ酒
- 煮こごり
- フグ刺し
- 唐揚げ
- フグちり
- 雑炊
皆さんは、何が好きですか?
フグって独特で、唯一無二の深みのある出汁が出るのですよね。
だから、やはり鍋から雑炊にかけての流れが個人的には最強な気が。まぁ、味覚はそれぞれなのでね。
今回は、はなぶさ旅館の秘密のコース”河豚コース”についてご紹介。普段は受け付けてないのにご紹介。
ふぐを捌くには”ふぐ処理師”の資格が必要
本日は #フグコース のお客様が。煮こごり てっさ てっちり 唐揚げ 雑炊 とてんこ盛り!僕は雑炊が好き。河豚独特の出汁が最高す。
#はなぶさ旅館 には僕を含めて3名のフグ処理師がいます。
最近は磨き河豚と言って資格が必要ない河豚もありますが、やっぱちゃんとした人に作ってもらいたいですよね。 pic.twitter.com/ta8iKOsCQB— 「はな」陶芸の宿はなぶさ三代目 花房光宏 (@hanabusamitsu) 2019年1月13日
河豚を捌くには、それぞれの県での資格が必要です。
- 東京なら”ふぐ調理師”
- 神奈川なら”ふぐ包丁師”
- 静岡なら”ふぐ処理師”
といったように、各県それぞれで資格があります。
静岡で河豚を捌くのであれば、静岡の資格が必要。そのぐらい、厳重に資格の指定があります。
何故か?
「河豚は毒を持っているから」
食べて死んでしまう可能性のある食べ物だから。食べられない部位が沢山あるので、知識と技術が必要なのです。
僕も、4年ほど前に静岡県の”ふぐ処理師”の資格を取りました。
それまでは、知識はおろか全く捌き方も知りませんでした。毎日、フグの種類や毒の種類などを覚え、フグの捌きを練習しました。
和食の資格で、フグ免許が一番難しいとされています。やはり、人の命を奪ってしまうものですからね。
はなぶさ旅館の板前は、現在4人中3人が有資格者。
だから河豚を食べるのは安心です。
はなぶさ旅館の秘密のコース”河豚コース”
現在、予約受付はしていないのですが、はなぶさ旅館には”河豚コース”というプランがあります。
3人も河豚処理師がいるのに、予約受付していません。ご常連様にのみ提供しています。はい。
河豚は、仕入額が高く、前々から注文しておかなければなりません。急なキャンセルなどに対応できないのが難しいところ。
でも、紹介してしまいます。関係なく河豚コースを紹介してしまいます。
また、いつか予約受付を再開するかもしれませんしね。ではいきます。
1,ひれ酒
ひれ酒は、トラフグのヒレを捌き、しっかりと乾燥させてからオーブンにて焼きます。
日本酒を火にかけ、ヒレの入ったコップに注ぎ蓋を。
河豚ヒレの香ばしさと香りが、日本酒と相まって最高です。
2,フグの煮こごり
フグ皮を細かく刻んで、出汁と一緒に寄せたものが煮こごり。
皮のコリコリとした食感が堪らない逸品。ひれ酒と一緒に食べたいですよね。
3,フグ刺し
河豚といえば”てっさ”ですよね。これが無ければ始まらない。
捌きたての河豚は、身が張ってしまっているので少し置いてから刺身にします。時間を置くと、身の味も深くなります。
歯ごたえが強いので、薄造りに。紅葉おろし、葱、ポン酢でいただきます。
余計な言葉はいらないですよね。
4,河豚の唐揚げ(*写真ありませんでした)
河豚の唐揚げって、何であんなに美味しいのでしょうか?
はなぶさ旅館では、味醂は入れず、醤油と酒に漬けます。たっぷりと生姜を効かせるのがポイント。
5,河豚ちり→雑炊
これですよね、てっちり!
前述したように、フグって独特の出汁が出るんです。他の食材では出せない味わいが。
それを前面に出した鍋はやはり美味。
フグの身をしゃぶり付きながら・・・はい、最高です。
出汁が出切った所を雑炊にします。
調理人がお客様の目の前で仕上げる雑炊。卵をフワフワにするのがポイント。
もはや、コレを書いている自分に向けての飯テロなのでは?と思っています。
ホント美味しいですよね、河豚って。
免許の要らない”身欠き河豚”
ここまで書きましたが、免許の要らない”身欠き河豚”があるので、実は資格を持っていなくても捌けるのです。
身欠き河豚とは、”資格を持っている人が毒のある部分を除き、可食部だけにした河豚”です。
多くのお店で使われている身欠き河豚。捌き方さえ知っていれば、全く問題なく提供できます。既に毒は除いてあるので。
はなぶさ旅館でも、仕入れる時は大体”身欠き河豚”を仕入れます。(身欠き河豚を仕入れても、そこから更に安全な様に下処理をするのですが)
でも、ちゃんと知識と技術を持った人と、捌く技術しか持っていない人のどちらのフグを食べたいですか?
僕は前者かなと。
今ある資格は、これからもどんどん無力化していくでしょう。
技術や科学の進歩により。
それは仕方のない事。
しかしながら、”知っている”のと”知らない”のは全然違います。
僕は、ちゃんと技術と知識を知っている人が作る料理を食べたい。
だから、”知っている人”になるようにこれからも努力します。
河豚コースがどうしても食べたい!って方は、僕のSNSにDMくださいませ。何とかなるなら何とかします。よろしくどうぞ。(下記のリンクより)