はなぶさ旅館の板前は”ふぐ免許”の有資格者。秘密のコース”ふぐコース”をご紹介

フグの旬は、11月~2月頃まで

河豚がおいしい季節です。

  • ひれ酒
  • 煮こごり
  • フグ刺し
  • 唐揚げ
  • フグちり
  • 雑炊

皆さんは、何が好きですか?

フグって独特で、唯一無二の深みのある出汁が出るのですよね。

だから、やはり鍋から雑炊にかけての流れが個人的には最強な気が。まぁ、味覚はそれぞれなのでね。

今回は、はなぶさ旅館の秘密のコース”河豚コース”についてご紹介。普段は受け付けてないのにご紹介。

ふぐを捌くには”ふぐ処理師”の資格が必要

河豚を捌くには、それぞれの県での資格が必要です。

  • 東京なら”ふぐ調理師”
  • 神奈川なら”ふぐ包丁師”
  • 静岡なら”ふぐ処理師”

といったように、各県それぞれで資格があります。

静岡で河豚を捌くのであれば、静岡の資格が必要。そのぐらい、厳重に資格の指定があります。

何故か?

「河豚は毒を持っているから」

食べて死んでしまう可能性のある食べ物だから。食べられない部位が沢山あるので、知識と技術が必要なのです。

僕も、4年ほど前に静岡県の”ふぐ処理師”の資格を取りました。

それまでは、知識はおろか全く捌き方も知りませんでした。毎日、フグの種類や毒の種類などを覚え、フグの捌きを練習しました。

和食の資格で、フグ免許が一番難しいとされています。やはり、人の命を奪ってしまうものですからね。

はなぶさ旅館の板前は、現在4人中3人が有資格者。

だから河豚を食べるのは安心です。

はなぶさ旅館の秘密のコース”河豚コース”

現在、予約受付はしていないのですが、はなぶさ旅館には”河豚コース”というプランがあります。

3人も河豚処理師がいるのに、予約受付していません。ご常連様にのみ提供しています。はい。

河豚は、仕入額が高く、前々から注文しておかなければなりません。急なキャンセルなどに対応できないのが難しいところ。

でも、紹介してしまいます。関係なく河豚コースを紹介してしまいます。

また、いつか予約受付を再開するかもしれませんしね。ではいきます。

1,ひれ酒

ひれ酒は、トラフグのヒレを捌き、しっかりと乾燥させてからオーブンにて焼きます。

日本酒を火にかけ、ヒレの入ったコップに注ぎ蓋を。

河豚ヒレの香ばしさと香りが、日本酒と相まって最高です。

2,フグの煮こごり

フグ皮を細かく刻んで、出汁と一緒に寄せたものが煮こごり。

皮のコリコリとした食感が堪らない逸品。ひれ酒と一緒に食べたいですよね。

3,フグ刺し

河豚といえば”てっさ”ですよね。これが無ければ始まらない。

捌きたての河豚は、身が張ってしまっているので少し置いてから刺身にします。時間を置くと、身の味も深くなります。

歯ごたえが強いので、薄造りに。紅葉おろし、葱、ポン酢でいただきます。

余計な言葉はいらないですよね。

4,河豚の唐揚げ(*写真ありませんでした)

河豚の唐揚げって、何であんなに美味しいのでしょうか?

はなぶさ旅館では、味醂は入れず、醤油と酒に漬けます。たっぷりと生姜を効かせるのがポイント。

5,河豚ちり雑炊

これですよね、てっちり!

前述したように、フグって独特の出汁が出るんです。他の食材では出せない味わいが。

それを前面に出した鍋はやはり美味。

フグの身をしゃぶり付きながら・・・はい、最高です。

出汁が出切った所を雑炊にします。

調理人がお客様の目の前で仕上げる雑炊。卵をフワフワにするのがポイント。

もはや、コレを書いている自分に向けての飯テロなのでは?と思っています。

ホント美味しいですよね、河豚って。

免許の要らない”身欠き河豚”

ここまで書きましたが、免許の要らない”身欠き河豚”があるので、実は資格を持っていなくても捌けるのです。

身欠き河豚とは、”資格を持っている人が毒のある部分を除き、可食部だけにした河豚”です。

多くのお店で使われている身欠き河豚。捌き方さえ知っていれば、全く問題なく提供できます。既に毒は除いてあるので。

はなぶさ旅館でも、仕入れる時は大体”身欠き河豚”を仕入れます。(身欠き河豚を仕入れても、そこから更に安全な様に下処理をするのですが)

でも、ちゃんと知識と技術を持った人と、捌く技術しか持っていない人のどちらのフグを食べたいですか?

僕は前者かなと。

今ある資格は、これからもどんどん無力化していくでしょう。

技術や科学の進歩により。

それは仕方のない事。

しかしながら、”知っている”のと”知らない”のは全然違います。

僕は、ちゃんと技術と知識を知っている人が作る料理を食べたい。

だから、”知っている人”になるようにこれからも努力します。

河豚コースがどうしても食べたい!って方は、僕のSNSにDMくださいませ。何とかなるなら何とかします。よろしくどうぞ。(下記のリンクより)

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