はなぶさ旅館の営業終了
創業63年。
祖父と曾祖母が創業した”はなぶさ旅館”も、令和元年5月20日の朝にお客様を見送り、旅館としての役目を終えました。
本当に長い間、ありがとうございました。
僕が生まれてからずっと営業し続けた旅館が、”旅館ではなくなる”という事実は、正直現実味がありません。
多分、すぐに潰したり他の資本の手に渡ったりする訳ではなく、形態を変えてまた営業するだからかもしれない。
そう、はなぶさ旅館は休業後、素泊まりの宿「はなぶさINN」として再出発します。
一泊二食というサービスはなくなるが、ビジネスホテルの様な形へ。
- 順天堂大学病院の真横という立地
- コンビニも徒歩1分
- 駅からもバスで7分
- 旅館のお部屋に大浴場の温泉も
順天堂病院を利用する方には、大変喜ばれる施設になるのかなと思っております。
オープン日、予約の詳細など、準備が整いましたら随時アナウンスします。
新生「はなぶさINN」も、よろしくお願いいたします。
実家が旅館は良い?悪い?
生まれた瞬間から、「稼業が旅館」でした。
34年経った今も。
「実家が旅館をやっている」と言うと、「良いなぁ」と言う方と「大変だね」と言う方の2パターンに分かれる。
前者は若い方に多いかな。お客さんという目線で。
- 温泉に毎日入れて良いなぁとか
- いつも美味しいものが食べられて良いなぁとか
- お金持ちなんでしょとか
否定は後ほどするとしますね。
そして、「大変だね」という意見は経営者の目線。
- 従業員を沢山抱えて
- 大きい箱を抱えて
- 税金いっぱい納めて
- 毎日働いて
・・大変だね、と。
もちろん両方の意見とも合っている。
いや、正確には美味しいものはいつも食べていないし、旅館の温泉にいつも浸かっている訳でもないのですが。あと、決してお金持ちでは無い。
ただ、自分自身「良かったな」と思う部分と「大変だな」と思う部分があるのは事実。
こうやって、大きな施設で宿泊業をしようと思っても中々出来るものでもない。
だから、そんなチャンスを享受できる環境に、生まれながらいたのは有難いなと。
親が公務員とか会社員だったら、絶対にありえないチャンスを頂けたのだから。
しかしながら、大変だという意見は否定しない。
”はなぶさの”これからの未来は・・
正直、旅館業は大変だ。
平成元年には70軒あった伊豆長岡の旅館は、令和元年には35軒にまで減った。
バブルが弾けて以降、旅館経営は中々に難しい方向へ向かったのだ。変化に対応できない旅館がバタバタ潰れた。
はなぶさ旅館だって、当然その波の渦の中にいる。
一寸先はどうなるか分からない。
本当に大変だ。
しかしながら、一つの施設だけでこんなにエンターテイメントを発揮できるものは無いとも思っています。
新施設・富嶽はなぶさ は、心から楽しんでもらえるような施設にしていくつもりです。
それはお客様にも従業員さんにも。
まだまだやれる事は沢山あるし、やらなきゃいけない事も山ほどある。
移転するにあたり、不安は確かにあります。しかし、それ以上に期待やワクワクが大きい。
おもちゃ箱を与えられた子供の様に、楽しんで”旅館”というおもちゃ箱で遊んでいこうかと。
将来、旅館の息子に生まれて本当に良かった!と言えるように。ブレずに。
おじいちゃん、親父と2代続いた”はなぶさ旅館”は一旦終了します。
沢山のお客様とのご縁に恵まれました。
63年間、本当にありがとうございました。
富嶽はなぶさ・はなぶさINNを、これからもよろしくお願いいたします。
令和元年5/19。
#はなぶさ旅館 は本日が最終営業日。
明朝、お客様をお見送りしたら旅館としての役目を終えます。
一度休業した後、素泊まりの宿 #はなぶさINN として再出発致します。
63年間本当にありがとうございました。
少しおセンチな気持ちですが移転スケジュールを作ってたら吹っ飛びました! pic.twitter.com/c6dKJAFBA0— 「はな」陶芸の宿はなぶさ三代目 花房光宏 (@hanabusamitsu) 2019年5月19日
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