旨い酒と旨い肴で人を繋げる。2018 桜ワイン会

ワイン会

4月8日に行われた桜ワイン会。本当に沢山の参加者、スタッフのお力のおかげで最高の空間になりました。肝心の桜は、直前の嵐によりほとんど散ってしまっていましたが、参加者の笑顔が満開でした。
伊豆長岡温泉を盛り上げようと、若手の仲の良い後継者が集まって様々なイベントを開催している「伊豆長岡温泉盛り上げ隊」通称「長盛隊」
そんな長盛隊が開催するワイン会は今回で8回目。様々な切り口のワイン会を開催してきました。
今までのワイン会のブログはコチラから
ワイン会開催のきっかけは、僕がソムリエの資格を取得したから。「お花見をしながらワイン飲むとか最高じゃない?」というバカみたいな思いで第1回桜ワイン会を開催しました。とにかく「楽しそう」というのが一番の開催理由。
今回で4回目の桜ワイン会。回を重ねるごとにコンテンツが増えていって、今年は音楽の要素も加わりました。ちょっとした野外フェスみたいな雰囲気に出来たのではないでしょうかね。

ワイン会詳細

2018年の桜ワイン会のキーワードは4つ。
  1. 伊豆長岡御膳
  2. 桜ワインアワード受賞ワイン
  3. 音楽

【伊豆長岡御膳】
一昨年、秋のワイン会から、福狸亭小川家小松家八の坊陶芸の宿はなぶさ の3軒の旅館の料理長にお願いして、1つのコラボ御膳を作ってもらっていました。今回の桜ワイン会も、コラボ御膳「伊豆長岡御膳」の制作を快く承諾してくださった3人の料理長。
僕も和食の世界に9年ほどいますが、和食の料理人が手を取り合って一緒に献立を考えて作るというのは本当に稀。しかも調理師会や年齢、施設などの垣根を越えてその様な事をするのは、今まで見たことも聞いたこともありませんでした。
ですので最初の頃のワイン会は、僕が一人で献立を考えて一人で作っていました。今献立を見返すと、稚拙で恥ずかしい献立ですが、この想いが当館・はなぶさ旅館の調理場に伝わり、その後八の坊、小川家の調理長に伝わったのだと思います。
続けることで変化が生まれるという事を実感した時でした。
そんな今回の伊豆長岡御膳
今回は、各調理長共に「ワインに寄せた和食」を意識してくれたようで、アメリケーヌソースやエスプーマ、チーズの醤油漬けなどのラインナップとなりました。最初の伊豆長岡御膳からどんどんブラッシュアップされていく献立。
参加者の皆様からも「美味しい」「最高!」など沢山の賛辞の声。また、イタリアンでサービスの仕事をいているソムリエのお客さんは、「和食でこんなにワインに合わせてくるのは素晴らしい!」とお墨付きまで戴きました。
どんどん良くなる伊豆長岡御膳。やはり長年修行してきた料理長の引き出しの多さに尊敬します。今後も伊豆長岡御膳から目が離せません。

【桜ワインアワード受賞ワイン】

ワインのラインナップは、第1回目の桜ワイン会から全て僕の師匠でもある三島田町の酒屋・丸見屋のシニアソムリエ青木寛子先生にお願いしています。
年間350本のワインを飲む呑兵衛ソムリエ。そんな先生と試食しながらマリアージュを考えて当日のワインリストを考えました。
毎年「桜ワインアワード」という”女性が選ぶワイン”の授賞式があります。青木先生はその選考委員。丁度桜の季節の前に受賞ワインが発表されるので、そこからワインを選びます。
今回のワインはこちら。
基本のラインナップにスペシャルキュベが3本。今回の伊豆長岡御膳それぞれの献立に合うワインをセレクト。
献立には「このワインとこの料理を合わせてみてください」と説明書きも書いてあります。
個人的に今回のリストの目玉は、北海道余市のピノノワール「日本のピノがここまでの域まできたのか」と驚いたワイン。販売価格4000円のワインをリストに入れるのに悩みましたが、来てもらった人に味わっていただきたい!という思いが勝ちました。
これによりワインの予算を大幅に圧迫して、大いに頭を悩ませたのはここだけの話。
しかし入れて良かった。
この笑顔がその証。
他にも、初めて桜ワインアワードのダブルゴールドを受賞した中伊豆の白ワインも直前にリスト入り。
ちなみに参加者の中に、中伊豆ワイナリーの醸造家の方がいて説明もしていただきました。
しかも醸造途中のワインも持ってきてくださるという幸運。まだ世に出ていないワインの飲み比べを参加者全員でしました。本当に贅沢な時間でした。
やはりワインは面白い!たった一つの工程を変えるだけで大きな変化が生まれる。奥深い飲み物です。

【音楽】
前回の秋のワイン会の時に音楽の要素を入れました。
前回のワイン会の様子はコチラから→酒とワインと肴と音楽
音楽をやってくれているのは、なんと布団屋さん。コンフォートグリーンという会社で寝具の販売をしています。当館に営業に来た時に意気投合して、何か一緒にやろう!となり、音楽をかけてくれることに。
ちなみに彼ら、以前は何千人も集めるような音楽イベントを手掛けていたようで、そういう事に本当に詳しいのです。だから会場を下見して、用意するもの・方法・動線・当日の流れなどを即座に決めていきます。ですので丸投げです。その名の通り丸投げです。
当日の桜が散ってしまった分、彼らの音楽が華を添えてくれました。なんせスピーカー4発・レコードのDJブースまで用意している本気度。
彼らのベクトルも「楽しそうだから」という方向。僕らの「楽しそう」という方向とピッタリくるから上手くいく。その辺のフェスより全然面白い空間が出来上がりました。
ココだけの話、当館ではまだコンフォートグリーンの布団を入れていません!それなのに手伝ってくれる彼ら!リスペクトです!

【桜】

さて、何度も触れてきたのでお分かりでしょうが桜は散ってしまっていました。
「桜ワイン会」ではなく「葉桜ワイン会」になってしまいました。という自虐的な挨拶が、更に悲しくなるような散り方。ワイン会の2日前に嵐のような雨風がその原因。
しかしこればかりは仕方がない。昨年は桜はピッタリでしたが雨が降りましたし、一昨年は風が強くて寒かったし。こればかりは神頼みですからね。今年は雨が降らなかったし、暖かかったので良しとしましょう

楽しい場所に人は集まる

僕らがワイン会をする理由は「楽しいから」
もちろん最初は「町おこしのために」とか「伊豆長岡に人を呼ぼう」とか言う思いで始めましたが、基本的には楽しそうというイベントしかやりません。
主催者が楽しんでいるイベントはやっぱり楽しいイベントだし、人も寄ってくる。最近の地方自治体では「イベント疲れ」という言葉が蔓延しています。伊豆長岡でもそう。多くのイベントを起こしては収益が取れずに右往左往する。しかし補助金などをもらってイベントを続ける。そしてどんどん人もイベントも疲弊していく。
本末転倒である。イベントのためにイベントを起こすようなことは僕はしたくない。
語弊を恐れずに言うならば、
”僕らが楽しいのが第一。それを楽しんでくれる人を集めたい”
もちろん、参加してもらうなら全力で楽しませようとしますが、基本的には僕らが楽しみたい!いや、僕が全力で楽しみたい!
ホントにそう思っています。そしてそれこそが参加者を楽しませる方法だとも。
楽しんでいる人や場所に人は集まってくる。「この地域の人ってホント楽しそうだな」とか、「このイベントやっている人達はなんて楽しそうにやっているんだろう」というのは、人を呼ぶきっかけになると。それこそが町おこしになるはずだと。
僕の後輩に、隠岐の島でゲストハウスを開業して島暮らしを始めた女性がいます。
彼女の暮らしをブログやSNS等で見ていると、本当に楽しそうに生活しています。
彼女のブログはコチラ→隠岐の島ゲストハウス佃屋ブログ
そんな様子を、スマホの画面上で見ていてハッキリと思った事が。
「・・隠岐の島に行ってみたい」
今まで生きてきて「隠岐の島に行きたい」など1ミリも思ったことがなかった人間が、本気で隠岐への行き方を調べてしまうのだから。
バイ貝を食べてみたいとか、カヌー体験をしてみたいとか、釣りしてその魚を食べたいとか、隠岐の人たちと飲みたいとか。様々な「したい」を想像していました。これがこれからの町おこしのスタイルになるのではないかな。個人の発信で如何に「楽しい」を伝えられるか。「楽しそう」を伝えられるか。
だから僕は、イベントをやる時メンバーに「自分たちが楽しい事をやろう。むしろ楽しい事以外はやらないにしよう」と言います。
「かったるいなぁ」という思いでやるイベントは、そのかったるさが参加者に伝わります。確実に。それならやらない方が良い。
好きな事だけやりたいし、好きな事で人が楽しんでくれたら最高じゃないですか。だからこれからも好きな事だけ続けます。

酒と肴で人を繋げていきたい

今回の参加者は、リピーターが1/3くらいで後は初めての方。地元の方もいれば、三島方面の方、県外の方など様々な人が集まる会となりました。これまでは地元でチラシを撒いて集客を図っていましたが、今回の集客はほぼSNS。その甲斐もあって面識のない方々が参加してくれることに。
はなぶさ旅館に宿泊するお客様が、このブログを見て参加してくれたり、Facebookのイベントページを見て参加ボタンを押してくれたりなどなど。
今の時代、チラシを撒くという生産性の悪い方法を取らなくても人は呼べます。しかしながら前述した通り、「楽しい」という部分を伝えられなければ人は集まらない。
  • 僕はこれからも「楽しい」を発信して人を集める。
  • 僕の好きな「旨い酒」と「旨い肴」で人を繋げていきたい。
お酒が入れば心が近くなる。美味しいものを食べればみんな笑顔になる。
だからワイン会は続けていきますよ。人と人を繋げていきますよ。
次回のワイン会は秋のワイン会。
「旨い酒」「旨い肴」で楽しみましょう!
また詳細決まり次第こちらにも投稿します。

ベアードビールツアー

そしてそして5月30日に、「修善寺ベアードビールの工場見学をしてからタップルームで飲む」というツアーを長盛隊で企画しております。
15時くらいからマイクロバスで工場に行って、そのまま飲む!帰ってきてからまた飲む!
そんなバカみたいなツアーを計画中。というかやります!
また近々詳細載せます。
僕の好きなベアードビールを一緒に飲んで楽しみましょう!