これは私の経験談での話ですが
料理だってなんだって、人の想像を超えると「感動」という感情が生まれるのは間違いないのかと。
- 想像していたよりも格段に美味しい料理
- 全く想像していなかった結末の映画
- 今まで想像も出来なかったスマホの新機能
などなど。人は、経験を通してある程度の事を想像をする生き物だ。
つまりは、その経験を超えてくると感動すると言う事でもあるのかと。
深大寺蕎麦
先日、東京の調布駅からバスで20分の「深大寺」へ行ってきました。
お寺にはそこまで興味がない僕の目的は「蕎麦」。深大寺は蕎麦の有名な場所で、深大寺蕎麦といえば東京の中では名高い蕎麦の名所。
大学時代に三鷹付近に住んでいた僕は、たまに深大寺の蕎麦を食べに来たりしていたんです。当時から、「非常に美味しい蕎麦だなぁ」と思っていたのだが、先日久しぶりに食べた深大寺蕎麦は思い出のその味よりも美味しかった。
経験を超えた味だった。
それは、僕が色々経験した結果かもしれないし、単純に深大寺のお蕎麦屋さんの企業努力かもしれない。いずれにしても、蕎麦の香りが高く非常に感動。もはや、感動ついでにブログを書いているようなものです。
やはり、経験や想像を超えてくると人は感動するんだなぁと改めて感じた体験だった。
蕎麦屋の天ぷら
そんな深大寺の蕎麦屋で、蕎麦の定食と共に「野菜天ぷら」を注文しました。
出てきた天ぷらは絶妙な揚げ加減で、サクサク軽い。「蕎麦屋の天ぷらは旨い」は常識だが、ここでも想像していた天ぷらより美味しかったのです。
蕎麦には天ぷらが合いますね。今回は”野菜天ぷら”でしたが、
- 海老
- 舞茸
- しいたけ
- アナゴ
などなど、人によって好きな天ぷらは様々。
中でも天ぷらの王道は「海老」。海老の天ぷらはやっぱり美味しいですよね。だって海老は裏切らんもん。海老が僕を裏切ったことはないです。今まで一度だって。
しかしながら、天ぷら界の1軍・”エースで4番”の海老は、その分期待も大きい。当然である。野球を見ていて大谷翔平が出てきたらホームランを期待するし、ピッチャーでの活躍も期待する。
天ぷらの海老には、それだけの期待をしているのだ。「天ぷら=海老」という。
- 野球界なら「大谷翔平」
- 経済界なら「孫正義」
- 都市なら「TOKYO」
- 時計で言えば「ロレックス」
天ぷらの海老には大きな重圧が掛かっているのだ。
しかし代わりに、そこまで期待していない食材を天ぷらにしたら、「えっ?」と思うような美味しさを発揮した時はどうだろう?
人は海老天以上の評価をしたくなるのではないだろうか。
前述したように、人は”経験を超えた時に感動する”のだから。
今回紹介する、「胡瓜の天ぷら」がその良い例だろう。ただの胡瓜が、”大谷翔平で孫正義なTOKYOのロレックス”よりも大きな評価を得られるのかもしれない。
胡瓜の天ぷら
「胡瓜の天ぷら」と聞いて、「は?」と思いませんでしたか?
以前、手打ち蕎麦を振る舞う会で、「天ぷらを揚げてくれ」とオーダーを受けた時の事である。
ある方が、「胡瓜も持ってきたから天ぷらにしちゃって」と。
いやぁ~そりゃ美味しくないだろう・・・などと思いながらも、仕方なく天ぷら粉を付けて油に放り込んだ。
揚げたてを食べてみると・・・超絶美味。「・・うめぇのかよ!w」って。
「食」って驚きがあると楽しいし、美味しいなって。
胡瓜の天ぷらを食べた時の”驚きの振り幅”で言えば、海老にだって出せやしない振り幅だった。
胡瓜の天ぷらの作り方
胡瓜の天ぷらの作り方は、いたって簡単。
- キュウリに小麦粉を打って
- 水・小麦粉・卵 を入れた天ぷら粉に浸けて
- 油にぶち込む
だけ。
天ぷら粉を作る時は、小麦粉を入れたらあまり混ぜすぎないのがポイント。混ぜるとグルテンが発生して、ネトっとまとわりついてしまいます。グルテンが発生すると、天ぷらはカラッと揚がりません。
粉は混ぜきらないくらいのイメージで。
それから、胡瓜は水分の多い食材なので、ゆっくり長めに揚げて水分を飛ばすのがポイント。揚げたら出来るだけ早く食べる事も重要です。どうしても、時間が経つと水分が出てきますので。
天ぷらは、「周りを焼きながら中を蒸す料理」と言われていて、非常に難しい料理です。
安い胡瓜で、天ぷらを練習してみてはいかが?
以前蕎麦会の時に「普通の胡瓜を天ぷらにすると旨い」と知った。
普通の胡瓜に小麦粉を打って天ぷら粉をくぐらせて揚げれば良いという単純なもの。
全然期待してないのに超絶旨い。ハードルが低い分、美味しさの振り幅がデカい一品。海老にだってこんな振り幅出せやしないよ。
そんな今日は蕎麦会や。 pic.twitter.com/7UgLwFTHn7— 「はな」富嶽はなぶさ 三代目 花房光宏 (@hanabusamitsu) October 30, 2019