和食の素晴らしさは「四季を味わう」
世間は夏休みに突入したようで、忙しさを取り戻しつつあるはなぶさ旅館。
当館には夏の今の時期だけ、「ちびっ子天国」というお子様に最高のプランがある。だから、館内もお子様が多く賑やか。
このプラン、子供料金がバカみたいに安い上、射的や輪投げなどで遊べるという、正に「ちびっ子には天国」なプラン。
射的で貰えるポイントで、資本主義の原理まで学べる。マジおすすめ。
「ちびっ子天国」のご予約はコチラから。
さて、夏休みということで、献立も”葉月”の献立に様変わりした。
- 「蓋物」 夏野菜のかしわ寄せ
- 「先椀」 玉蜀黍(とうもろこし)の冷静摺り流し
など、夏の食材が並ぶ。
前菜にも、「えぼ鯛」「鮎」「無花果」など、旬の食材を詰め込んだ。
刺身は、今が旬の「鮎」をお刺身で提供している。
和食が、他の料理と一番違うのは「四季を味わう」という部分だと思う。
”春夏秋冬を食べる”
食材・器・盛り付け・あしらい、全ては四季を考えて構成されるのが和食である。
春には桜色の器に盛り付けたくなるし、夏には氷に盛り付けたくなる。
秋には、紅く染まった紅葉の葉をあしらいに、冬には鍋などの暖かいモノを献立に入れる。
和食は、日本の文化を食している。
しかしながら、最近では若い料理人の和食離れが進んでいる。
調理師学校に10人の学生がいれば、9人はフレンチかイタリアン。1人は中華へと進むのだという。
こんな悲しい事はない。
- 自分が死ぬ時に、アーリオオーリオのパスタが食べたいだろうか?
- 最後の晩餐で、フォン・ド・ヴォーのスープを飲みたいだろうか?
やっぱりご飯と味噌汁が食べたくなるはずだ。日本人の血が流れているならば。
和食を学ぶ事は、そんなに悪いものではない。面白いし、深いし。
僕も、和食のイメージ回復に努力する。若い人にとって、憧れの和食となるように。
って事で、若い職人さん募集中です。
興味のある方は、コチラからご連絡を。
はい、先ずはステマでしたー。
今が旬のイチジクは焼くと美味しくなる
当館の葉月の前菜に、今が旬の「無花果」をいれてみた。
個人的に好きな果物で、夏の時期になると必ず献立に入れたくなる。
以前、東京の品川で修行をしていた時に、当時の親方から「無花果は焼くと美味しい」という事を教わった。
無花果の皮を、コンロで少しだけ焼くのだ。すると、皮の焦げたニュアンスと無花果の甘さ・食感がマッチして、非常に美味しくなる。
青臭さが抜けるという表現が適切かな。
#無花果 は表面の皮を軽く炙ると美味しいのはご存知?
皮の焦げたニュアンスと無花果の香りがマッチして最高なんです。
添えてある、白ワインで伸ばしたマスカルポーネチーズも、無花果の酸味と良く合います!
葉月の前菜も良い感じや。#伊豆長岡 #はなぶさ旅館 pic.twitter.com/9qNgzcCxqS— 「はな」陶芸の宿はなぶさ三代目 花房光宏 (@hanabusamitsu) 2018年8月4日
Twitterでも、反響があった。
とにかく、たった一手間で美味しくなるのだから、やらない手はない。
ご家庭でも簡単に出来るので、試してみてはいかがだろうか?
無花果×マスカルポーネ 最強説
焼いた無花果を、そのまま食べるのも美味しいが、マスカルポーネチーズに合わせると尚美味しい。
マスカルポーネチーズを、白ワインでお好みの柔らかさまで伸ばして、砂糖で甘さを付けて、レモン汁で味をしめる。
たったこれだけ。
ホイッパーで全部合わせるだけ。
たったそれだけ。
無花果の甘さ・皮の焦げたニュアンス・マスカルポーネの風味
もう完璧。
暑いこの時期、スパークリングワインや冷やした白ワインなんかにペアリングさせるのが良いかと。
はなぶさ旅館の前菜も、もちろん無花果にマスカルポーネが添えてあります。
いつもの味に少しの変化を
気づいた方もいるかと思うが、今回のブログは「無花果の皮を炙る」という事だけ。
でも、料理はほんの少しの変化でガラッと印象が変わる。
無花果をそのまま食べるのと、皮を少し焼いて食べる。
ほんの少しの違いだが、口の中では大きな違いに感じるのだ。
- 皮を焼く
- マスカルポーネを添える
それだけで、あなたオリジナルの無花果に変化する。
今の時期だけの味を、あなたなりの食べ方で。
お試しあれ。