”竹の子”を柔らかく味が染みるようにするには冷凍が一番!

春の風物詩

葉桜になりましたが、まだ少しだけ桜が咲いている伊豆長岡

すっかり春の陽気になりました。日中は暖かいというより暑いくらい。

裏山の竹の子はニョキニョキ生えてきて、黙っているとそのまま竹になってしまう勢い。

って事で、竹の子をガンガン収穫しています。

はなぶさ旅館では、この時期になると

  • 番頭さんが竹の子を収穫
  • フロントが皮剥き
  • 調理場が灰汁抜きして、包丁してから冷凍する

というサイクルが出来上がります。

裏山から、竹の子を採ってきては下処理の日々。

来月からの献立が楽しみです。

今回は、竹の子の下処理と保存方法をご紹介。

竹の子って、沢山もらったりする事ありませんか?

腐ってしまうからと、

  • 煮物にして
  • 和え物にして
  • 竹の子ご飯にして
  • 味噌汁にまで入れて

などと、地獄の竹の子テロを強いられたご家庭も少なくないはず。

そうならないように、竹の子は下処理してから冷凍する!

実は、竹の子は冷凍すると柔らかく炊けるし、壊れた繊維から味が染みて美味しくなります。

そして何と言っても、冷凍保存するとメチャクチャ便利です。

竹の子の下処理

竹の子は、灰汁(アク)が強い食材です。

基本的に、しっかりと灰汁抜きしないと苦くて食べられません。

収穫した竹の子は皮を剥き、根元の部分を包丁で剥いてから鍋に入れます。

たっぷりの水に、ヌカと鷹の爪を入れて水から沸かします。

しっかりと柔らかくなるまで煮て、流水に放ちます。

穂先と根元に分けて包丁で形を整え、再び水から沸かし、今度はヌカ抜きをします。(竹の子についた余分なヌカを取る)

細かい竹の子の屑もヌカ抜きします。(細かくなってしまった竹の子は、竹の子ご飯や炒め物、汁物などに使えるので捨てないように)

ヌカ抜きしたら、バットに並べて冷凍。

以上が、竹の子の下処理です。

竹の子は敢えて冷凍する!

「え・・竹の子を冷凍するの・・?」

という声が上がりそうですが、はなぶさ旅館の竹の子は”敢えて冷凍”しています。

繊維の強い竹の子は、冷凍するとその繊維が壊れます

壊れた繊維の間から、味が染み込み美味しくなるのです。そして、繊維が壊れているから柔らかい。

つまり、冷凍する事によって「柔らかく美味しい竹の子」が出来るのです。

なんと言っても、冷凍すると保存に便利です。

春のこの時期は、竹の子が大量に採れます。竹の子をいただく事もあるかと。

前述したように、そういう時に竹の子だらけの夕食になってしまいますよね。

でも、冷凍すると使いたい時に使えるので便利なのです。

  • 今日は竹の子ご飯に・・
  • 明日は若竹煮にしようかしら・・

などなど、料理の献立が被らないように出来ますよね。

包丁して冷凍した竹の子は、そのまま使えます。つまり、煮物を作ろうかなと思ったら、冷凍のままの竹の子を鍋に放り込めばOK

ご家庭で超絶使えるテクニックですので、真似してみてください。

どんな場面にも使える万能選手”竹の子”

  • 煮物
  • 炒め物
  • 和え物
  • 汁物
  • ご飯
  • スライスしてそのまま

などなど、「走・攻・守」揃った万能選手です。

はなぶさ旅館では、来月から煮物や前菜に登場する予定です。

炊き込みご飯の具材としては、既に使われていますよ。

さて、木の芽和えにしようかな?若竹煮にしようかな?

お楽しみに!