春の風物詩
葉桜になりましたが、まだ少しだけ桜が咲いている伊豆長岡。
すっかり春の陽気になりました。日中は暖かいというより暑いくらい。
裏山の竹の子はニョキニョキ生えてきて、黙っているとそのまま竹になってしまう勢い。
って事で、竹の子をガンガン収穫しています。
はなぶさ旅館では、この時期になると
- 番頭さんが竹の子を収穫
- フロントが皮剥き
- 調理場が灰汁抜きして、包丁してから冷凍する
というサイクルが出来上がります。
裏山から、竹の子を採ってきては下処理の日々。
来月からの献立が楽しみです。
もう今年もニョキニョキ生えてきているみたい。#はなぶさ旅館 の裏山は #竹の子 の宝庫。マジで超いっぱい竹の子が取れます。
この時期になると、番頭さんが収穫→フロントが皮を剥く→板場が下処理してアク抜き→包丁して冷凍庫へ という流れ。
ちなみに竹の子は冷凍した方が柔らかく味が染みる。 pic.twitter.com/g37NFNEnWi— 「はな」陶芸の宿はなぶさ三代目 花房光宏 (@hanabusamitsu) 2019年4月4日
今回は、竹の子の下処理と保存方法をご紹介。
竹の子って、沢山もらったりする事ありませんか?
腐ってしまうからと、
- 煮物にして
- 和え物にして
- 竹の子ご飯にして
- 味噌汁にまで入れて
などと、地獄の竹の子テロを強いられたご家庭も少なくないはず。
そうならないように、竹の子は下処理してから冷凍する!
実は、竹の子は冷凍すると柔らかく炊けるし、壊れた繊維から味が染みて美味しくなります。
そして何と言っても、冷凍保存するとメチャクチャ便利です。
竹の子の下処理
竹の子は、灰汁(アク)が強い食材です。
基本的に、しっかりと灰汁抜きしないと苦くて食べられません。
収穫した竹の子は皮を剥き、根元の部分を包丁で剥いてから鍋に入れます。
たっぷりの水に、ヌカと鷹の爪を入れて水から沸かします。
しっかりと柔らかくなるまで煮て、流水に放ちます。
穂先と根元に分けて包丁で形を整え、再び水から沸かし、今度はヌカ抜きをします。(竹の子についた余分なヌカを取る)
細かい竹の子の屑もヌカ抜きします。(細かくなってしまった竹の子は、竹の子ご飯や炒め物、汁物などに使えるので捨てないように)
ヌカ抜きしたら、バットに並べて冷凍。
以上が、竹の子の下処理です。
竹の子は敢えて冷凍する!
「え・・竹の子を冷凍するの・・?」
という声が上がりそうですが、はなぶさ旅館の竹の子は”敢えて冷凍”しています。
繊維の強い竹の子は、冷凍するとその繊維が壊れます。
壊れた繊維の間から、味が染み込み美味しくなるのです。そして、繊維が壊れているから柔らかい。
つまり、冷凍する事によって「柔らかく美味しい竹の子」が出来るのです。
なんと言っても、冷凍すると保存に便利です。
春のこの時期は、竹の子が大量に採れます。竹の子をいただく事もあるかと。
前述したように、そういう時に竹の子だらけの夕食になってしまいますよね。
でも、冷凍すると使いたい時に使えるので便利なのです。
- 今日は竹の子ご飯に・・
- 明日は若竹煮にしようかしら・・
などなど、料理の献立が被らないように出来ますよね。
包丁して冷凍した竹の子は、そのまま使えます。つまり、煮物を作ろうかなと思ったら、冷凍のままの竹の子を鍋に放り込めばOK。
ご家庭で超絶使えるテクニックですので、真似してみてください。
どんな場面にも使える万能選手”竹の子”
- 煮物
- 炒め物
- 和え物
- 汁物
- ご飯
- スライスしてそのまま
などなど、「走・攻・守」揃った万能選手です。
はなぶさ旅館では、来月から煮物や前菜に登場する予定です。
炊き込みご飯の具材としては、既に使われていますよ。
さて、木の芽和えにしようかな?若竹煮にしようかな?
お楽しみに!