プロ流のコンソメ(ブイヨン)の取り方が凄すぎたので書いておく

6の味「旨味」を深掘りする

味覚の五味をご存知でしょうか?

  1. 酸味
  2. 苦味
  3. 甘味
  4. 辛味
  5. 鹹味(塩味)

5つです。人は舌の上で五味を感じ、味わいとして料理を食べる。

最近、日本人が確立したと言われる第六味がある。それが「旨味」です。

旨味は、日本人には馴染み深いもので、料理番組を見ていれば必ず「旨味を閉じ込めて」みたいなセリフが聞こえる事でしょう。

和食の味の根本は「お出汁」です。ほぼ全ての料理に登場するほど出汁というのは大事で、故に調理場で出汁を取る人は「煮方」というベテラン板前に限られている場合がほとんど。

お出汁のベースの上に、醤油の塩味や酸味、味醂などの甘味を合わせ和食の料理は完成する。煮物の作り方を一つ覚えれば、他の料理の多くに応用できるのは「お出汁」という柱があるから。

今回は煮物のコツを書きます。あくまでもレシピではなく「コツ」です。 心得とでも言いましょうか。

断言しますが、プロの板前で一番出汁を取れない人はいないでしょう。

水からゆっくり昆布を火にかけ昆布出汁をじっくりと抽出する。90度くらいになったら昆布を取り出してから鰹節を投入。カツオからじっくりと旨味を出してからリードペーパーにて濾す。シンプルが故に、雑味などが出てしまったりするのだが、ほぼ全ての板前が一番出汁の取り方は知っているはず。

何故なら、一番出汁を取れないとほぼ全ての料理が完成しないから。前述したように、和食では出汁を多用するので。他の国の料理も、もちろん出汁は重要なのだろう、と思っていたのですがどうやらそうでもないらしい。

先月から、富嶽はなぶさへ入社してくれたフレンチ出身のシェフ・高場さん曰く、「洋食のシェフで、ちゃんとブイヨン(コンソメ)を取れる人は少ないですよ」と。

「そりゃ本当ですか?」「どうやって料理を完成させるのや?」と不思議に思いました。そんなに言うなら、ちゃんとしたブイヨンの取り方を覚えたい!と思い、7月の献立に入れることに。

「人参ムース コンソメジュレ掛け」と言う、和食らしからぬ献立が入っていたのは以上の理由から。

今回は、プロ流のブイヨン(コンソメ)の取り方をご紹介・・と言うか、自分への備忘録的なブログです。

初めに言っておきます、ご紹介するのは良いのですが、多分チャレンジしても失敗するとかと。チャレンジしたい方は自己責任でどうぞ。

ブイヨンの取り方

鶏ガラはしっかり掃除して水から炊く。鶏ガラに付いている「肺」と「脂」をしっかり取り除く事で、臭みが出ません。

アクをよくすくってから香味野菜を投入。トマトを入れると味がグッと締まるので◎ 基本的にはネギの青い部分とか、人参の皮とか、トマトのヘタとかで良い。つまりクズ野菜で良い。

ここで、しっかり煮詰める。(スパイスとかを入れても可)

濾して火にかけてから人肌くらいまで冷ます。

別鍋にて鶏ひき肉に塩をして粘りを出し、打ち野菜(人参・玉ねぎ・長ネギ・セロリなど)を入れてトマトペーストを入れて練る。

卵白をべしゃるくらい入れて肉とよく混ぜる。それからスープを入れて合わせる。
この卵白の量が絶妙で、肉にこの卵白をまとわせスープに出てしまった肉の臭みやアクを吸わせるのだとか。卵白が多すぎると卵白だけで固まってしまい、少なくては固まらない。ちょうど良い量を入れる。

スープを全部入れて鍋に当たらないように良く混ぜながら一本火にかける。(混ぜながらじゃないと下に沈んでしまって澄まないから) 温度は75度くらいを目指す。

具材が上がってきたら穴を空け気を抜く。具材が上がってくるのがポイントで、沈んだままだと、スープに余計な雑味が抽出してしまう。

そのまま3時間くらいトロ火で炊く。この間、具材は常に浮いたままの状態にする。つまり、具材が上がってくるくらいの火加減という事。

しっかりとリードで裏ごして完成!

コンソメ出汁の奥深さよ

以上の様に、コンソメ出汁を取るのはとんでもなく大変な工程でした。2日がかりでした。

確かに、洋食のコックさん全員が取れるほど簡単な仕事では無いというのは理解できた。

しかし、呆れるほど澄みきったスープには驚きました。全く雑味のないコンソメスープは、それまで顆粒のコンソメ出汁を使っていた僕には衝撃の美味しさ。

あれだけ沢山の鶏ガラや挽肉、野菜を使ったのに、取れるブイヨンの量は少しだけ。ホテルとかでコンソメスープ1900円とか書いてあって、「誰が頼むんや」と思ってたけど納得しました。手間賃入れたらむしろ安いわ。

それぞれの料理にはそれぞれの工夫があり、それは凄く大変な工程を含んでいるのだなぁとしみじみ。改めて、フレンチの技巧をリスペクトする瞬間でした。

ちなみに、コンソメはジュレにして人参ムースの上にかけます。

まだまだ「和食×フレンチ」は始まったばかり。それぞれの料理人が織りなす共演を、今後もお楽しみに!

富嶽はなぶさ公式ブログの方は、また違う角度からブイヨンの取り方を書いてみましたので良ければ→富嶽はなぶさ公式ブログ【和食にフレンチを!コンソメ出汁のつくりかた】

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